清水区のビストロ激戦区で、生き残っているお店の一日に密着してみた

あれこれ

結論から言うと、このお店が14年間清水区で生き残っている理由は「食材の仕入れに全力を注ぐ午前中」にあります。ちょっと大げさに聞こえるかもしれませんが、読んでいただくと「ああ、そういうことか」と納得してもらえると思います。

こんにちは、畑大好き店長の山田です。

ありがたいことに最近、「シャンティって、どんなふうに一日過ごしてるんですか?」と聞いてくださるお客様が増えてきました。ブログやInstagramを見て気にかけてくれているのかな、と思うと素直にうれしい。せっかくなので今回は、清水区・西高町の小さなビストロの「普通の一日」をそのまま書いてみます。ちょっとのぞいてみてください。

こんな方におすすめ

  • ✅ シャンティってどんなお店か知りたい方
  • ✅ 清水区で長く続いている飲食店の「裏側」が気になる方
  • ✅ 地元食材・生産者の顔が見える料理に興味がある方
  • ✅ 店長山田がどんな人か知りたい方
  • ✅ 清水・静岡で記念日や接待に使える本格ビストロを探している方
清水区のビストロ激戦区で、生き残っているお店の一日に密着してみた | ワイン食堂シャンティ

朝6時——市場と畑、二つの「現場」からスタートする

一日は早い。清水の朝は空気が違います。港が近いせいか、どこか潮の気配がある朝。その空気の中を市場に向かうのが、ずっと変わらない習慣です。

清水市場には週に数回足を運びます。その日の魚の顔を見るためです。「今日は何がいい?」と仲買のおじさんと話しながら、メニューはだいたいここで決まる。事前に決めておいたものを仕入れるというより、「今日一番いいもの」に料理を合わせるスタイル。だから当日メニューが変わることも珍しくないし、それがビストロ料理の面白さだと思っています。

市場の後は、季節によって畑に寄ることもあります。バジルやナスを自分で育てているんですが、これが本当に手がかかる。でも畑に立つと、生産者の方たちが毎日どれだけ向き合っているか、体でわかる気がする。だから契約農家の皆さんへの敬意が薄れないんだと思います。

午前中の「仕入れと畑」——ここが一日の土台になっています。

仕込みの時間——岡村牛の煮込みは4時間かけて育てる

市場から戻ったら、仕込みが始まります。その日によって内容は違いますが、週に何度かは必ず「岡村牛の赤ワインとろとろ煮込み」を仕込む時間が入ります。

富士山岡村牛のスネ肉を、赤ワインで4時間かけて煮込む。これが2年連続で金賞をいただいた看板料理です。4時間、鍋の前を離れられない。でもその時間が好きなんです。肉とワインと香味野菜が少しずつ変化していく匂い、火加減の調整……「育てている」という感覚に近い。

TEA豚(お茶豚)のハンバーグの仕込みもこの時間帯に。清水区というお茶どころが生んだブランド豚で、お茶を飲んで育っているから独特の甘みと香りがある。このハンバーグ、一度食べたお客様がリピートしてくれることが多くて、個人的にとても気に入っているメニューです。

仕込みの合間には、契約農家から届いた野菜を洗って、今日の付け合わせをどう組み合わせるか考える。食材を眺めながら考える時間、これも大切な仕事のひとつです。

✓ ここまでのポイント

  • 一日は「市場・畑・仕込み」の午前中が土台。食材の良し悪しがそのまま料理に出る。
  • 岡村牛の煮込みは4時間かけた本格仕込み。2年連続金賞の看板料理はこの時間から生まれている。
  • 契約農家の野菜・TEA豚・市場直送魚介——清水の地元食材ネットワークは14年かけて作り上げたもの。

ランチの時間——住宅街の「ふわとろオムライス屋さん」として

11時半になると、昼の顔になります。ディナーのフレンチビストロとは少し違う、「リトルヤミー清水店」としてのランチ営業です。

看板メニューはふわとろオムライス。カレー・ハヤシ・クリーム・トマト・カルボナーラなど、ソースのバリエーションが楽しい。地元の方がお子さんを連れて来てくれたり、近所の会社員の方がひょいっと来てくれたり、ランチはアットホームな空気が流れています。

正直に言うと、「フレンチビストロの店がなぜオムライス?」と最初は首をかしげた方もいたようです。でも理由はシンプルで、昼間に地元の方に気軽に来てもらえる場所を作りたかった。ディナーの特別感とは別に、日常の延長線上に「シャンティ」があってほしい。その思いからこのスタイルが生まれました。

ベビーカーでも入れるし、お子様メニューもある。LINEでテイクアウト注文もできる。「敷居が高い」とは思ってほしくないんです。

「美味しいオムライス!ローカル番組でも数回紹介されたダイニングバー」

食べログ口コミより(2026年1月)

ディナー準備——「特別な夜」を演出する時間

ランチが終わると、一度厨房を整えてディナーの準備に入ります。ここからは少し空気が変わる。照明を落として、グラスを磨いて、ワインのラインナップを確認する。この「切り替えの時間」が好きです。

ディナーには記念日のお客様が多い。誕生日、結婚記念日、娘さんの卒業祝い、少人数の接待……事前にLINEや電話でご相談いただいて、ホールケーキのご用意やサプライズの段取りを考えておきます。「特別な夜」を、できるだけちゃんと準備しておきたい。

カウンター6席・テーブル席あわせて16席という小さな空間だから、お客様の顔が見える。顔が見えるから、その日の気分に合わせたワインを提案できる。自然派ワインを中心に揃えているのは、「翌日に残らないワインを飲んでほしい」という気持ちから。

「ここで食べると、次の日体の調子がいいんだよね」

食べログ公式PRに記載の女性客の声

この言葉、本当にうれしかった。料理の味だけじゃなくて、体への優しさを感じてもらえたということだから。契約農家の野菜をたっぷり使って、肉や魚は質の良い地元食材を少量楽しむスタイルは、まさにそこを目指して作ってきたものです。

清水区で14年——「生き残る」ということの意味

清水区は、ここ10年で人口がかなり減りました。飲食店を取り巻く状況も、開業した2012年とはずいぶん変わっています。正直、厳しい時期もありました。2025年のブログで書きましたが、「じつは閉店寸前でした」という時があった。あのとき、常連の皆さんの声に本当に助けられました。

それでもこの場所で続けてこられたのは、一つひとつの食材に向き合う時間を大切にしてきたからだと思っています。市場で魚を見て、畑で野菜を育てて、4時間かけて肉を煮込む。その積み重ねが、お客様との信頼になる。

静岡新聞で毎月第一月曜日にレシピを連載させてもらえているのも、テレビで紹介していただけたのも、そういう積み重ねが形になったものだと受け止めています。

「生き残っている」というより、「ここにいる理由がある」という感覚の方が近いかもしれない。清水に良いものがある限り、それを皿の上で伝え続けたい。それだけです。

「住宅街を少し入ったところで、こんなところにお店があったんだ!といった印象。接客、味も満足度が高い」

食べログ口コミより(2024年11月)

まとめ——隠れ家ビストロの一日は、食材への向き合い方からできている

長々と書いてしまいましたが、結局のところ、一日のどの時間も「食材とちゃんと向き合う」ことに尽きます。市場の朝、畑の土、仕込みの鍋の前、ディナーの準備——全部つながっています。

清水区・西高町の住宅街の中にある小さなビストロ。桜橋駅から歩いて10分。「こんなところにお店があったんだ」と最初は思われることも多いけれど、来てくださった方に「また来たい」と思ってもらえる場所であり続けたい。それがシャンティという店の14年間です。

ランチのふわとろオムライス、ディナーの岡村牛の煮込み、春の一期一会コース、記念日のサプライズ——どんなシーンでも、お気軽にご相談ください。事前のLINEや電話でのご相談、大歓迎です。一緒に「その日」を考えましょう。

ご予約・お問い合わせはこちらからどうぞ。

皆さんのご来店、お待ちしています。

— 店長山田

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